東京オリンピック

現在の日本経済の衰退は、あの時代を駆け抜けた人間にとっては悪夢のようなものかもしれない。
戦後復興から経済成長へ。そして先進国へと、1964年(昭和39年)の東京オリンピックはまさにそれを象徴するものだった。
アジア初のオリンピックとして10月10日に行われた感動と興奮の開会式。
金メダル16個という記録は未だ破られていません。東洋の魔女の活躍に日本中が沸いた感動の対ソ連戦。その視聴率66.8%(スポーツ中継)も未だ破られていません。
東京オリンピックは日本経済に好景気をもたらしました。

あれからもう半世紀が経つ。2020年の開催地は果たして何処か、気になるところではある。 東京オリンピック招致のニュースも聞こえてはくるが、はっきり言って盛り上がりに欠けている。
選手を含めた関係者にとっては一大事なのだろうが、何か東京だけのお祭りというか、他の国での出来事のような気さえしてくる。
金メダリストが準強姦罪で実刑判決を受けたり、女子柔道代表の暴力事件が表面化したりと全日本柔道連盟の実態から見えてくるのはオリンピックの盛り上がりとはほど遠いものだ。

もう二度とあの興奮と感動を味わうことは出来ないのかもしれない。
日本経済も回復の兆しが出てきたようだし、これでオリンピック招致が決まれば日本経済の復活も・・・。
それはないか。夢だろうね。あまりにも後塵を拝しすぎた。

急速な経済発展には、やはりベトナム戦争の恩恵というかアメリカとの関わりが大きかったことと思う。
ベトナム戦争の勃発、そしてケネディ大統領の暗殺と動乱の時代を迎えたアメリカに日本は多くを依存しておりました。
“アメリカがクシャミをすると日本が風邪を引く”と言われたほどでしたから。
日本は良きにつけ、悪しきにつけ、何かにつけアメリカのおこぼれに与っていたのでした。 世渡りの巧みな日本といった感じがします。

拡大主義やら猛烈主義とやらの経済至上主義のツケとでもいうのでしょうか、公害問題・環境問題が浮上してきたのもこの時代であります。
そして時代は70年代、富士ゼロックスのテレビCM『モーレツからビューティフルへ』が放映されました。 とてもアンチテーゼ的なキャッチコピーで面白いCMでしたが。「人間回帰ですか、バカらしい・・・」と、今になって思うのであります。