THE FUGITIVE

我が家では1964年の東京オリンピックに合わせ、ようやくテレビを買ったんですが、やはりと言いましょうか、こうした 大きなイベントがあるとどちら様も同じようで、これで一挙にテレビの普及率が上がったそうです。
小さい頃はおやつを持ってテレビのある近所の家へよく見にいったものでした。

60年代はアメリカから様々なテレビドラマが入ってきましたね。
その代表的なものが「逃亡者」でしょう。毎週欠かさず家族で見ていました。
憎らしいジェラード警部の執拗な追跡から、いつも危ういところを美女に救われるリチャード・キンブル。
矢島正明のナレーションが良かった。
『リチャード・キンブル、職業医師。正しかるべき正義も時として盲しいることがある。・・・』「時として」とは、今ではなんと不似合いな言葉でしょうか。
最後はどうなるのか、と思っていたいつ終わるとも知れぬドラマ「逃亡者」。結局いつしか見なくなってしまいました。
最終話を見たのはそれから大分経ってからのこと、リチャード・キンブル役のデビット・ジャンセンが心臓発作でまだ48歳という若さで亡くなってしまった1980年からまだまだずーと後のことだった。

この逃亡者は1993年にリメイク版の映画が公開された。
あらすじが同じでも時代背景から役者から全てが違うので、当たり前と言えば当たり前のことだが、ドラマとは全く違った逃亡者で面白いとは思う。
テクノロジーの進歩は目を見張るばかりで、感心してばかりいるが、当時と変わらぬ価値観で見られる番組が無くなったのは寂しい。
テクノロジーの賜物、記憶媒体に頼ることしかないのでしょうね。
常識もモラルも価値観も全てが変質してしまった現在、自分が年取った所為だからとは思いたくはない。

最後にナレーションの全文を・・・
『リチャード・キンブル、職業医師・・・正しかるべき正義も時として盲しいることがある。彼は身に覚えのない妻殺しの罪で死刑を宣告され、護送の途中、列車事故にあって辛くも脱走した。
孤独と絶望の逃亡生活が始まる。髪の色を変え、重労働に耐えながら…犯行現場から走り去った片腕の男を探し求める。
彼は逃げる。執拗なジェラード警部の追跡をかわしながら…現在を、今夜を、そして明日を生きるために…』